英国ビール
●英国ビールについて紹介しています。
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夏はその冷たさとのどごしを味わい、冬は深いコクを楽しめるビール。年間を通して私たちの生活に彩りを与えてくれるビールは、その発酵の方法によっていくつかの種類に分けることができます。そのうちの1つが「自然発酵ビール」。酵母による発行促進を行わず、空気中の微生物によって自然発酵を行うもので、ベルギーのランビックビールがその代表選手です。これに対して、「上面発酵ビール」は、摂氏13度から38度の間で、短時間のうちに常温発酵を行うため、炭酸ガスとともに酵母がビール液の上面に浮いてきます。これがエールビールで、イングランドやスコットランド、アイルランドの典型的ビールとして知られています。その後、19世紀になると冷蔵技術が革新的に進み、摂氏5度から10度で発酵を行う「下面発酵ビール」製法が登場しました。上面発酵製法と異なり、低い温度で発酵が進むと酵母が沈殿し、のどごしと切れ味がよいビールができあがります。これがいわゆるラガービール。今では日本のビールをはじめ、世界のビール市場のほとんどが、ラガー・ビールで埋め尽くされているといっても過言ではありません。

日本のビールのほとんどは、下面発酵製法によって製造されたラガービールです。「ラガー」とはドイツ語で「貯蔵」を意味する言葉。低温発酵で長期熟成させて作ることから、こう呼ばれるようになりました。これに対して、上面発酵のエールビールは、ラガーより香りや風味が高く、「フルーティ」と表現されることもある特徴的なビールなのです。エールの多くはホップを使用し、麦芽の持つ甘味をうまく調和するようなビター感と香りを保っています。ホップには防腐剤的な効果もあるとされ、ビールの質を保護する役目を果たしていました。また冷蔵保存の方法がなかった中世では、エールは酒というより、食事時にパンなどと一緒に摂る重要な飲み物の1つだったのです。